03-32.裁判官

社会の仕組み・秩序に関わる仕事がしたい

こんな人に
オススメ!
  • 物事を多角的にとらえられる人
  • 法律を扱う仕事がしたい人
  • 先入観を排し事実と向き合える人

1.裁判官の仕事とは?

全国にある裁判所(最高裁判所・高等裁判所・地方裁判所・家庭裁判所・簡易裁判所)で、争いごとや事件に関して事実を確かめ、憲法と法律と良心に従って判決を下す仕事です。

裁判には大きく分けて、民事裁判と刑事裁判の2種類があります。

民事裁判は、「お金を貸したのに返してくれない」「車に衝突された怪我の治療費を支払ってほしい」といったケースで、原告(訴える側)と被告(訴えられる側)は個人や企業です。

一方、刑事裁判は、「他人のお金を盗んだ」「他人を殺傷した」など刑罰に触れるケースで、この場合、訴える側は検察官になり、裁判所に対する処罰の要求を「起訴」、起訴された人を被告人といいます。

裁判官は、民事裁判では原告と被告の双方から、刑事裁判では検察官と被告人の双方から話を聞きます。また、争いごとや事件についての調査が記された書類を読み、証拠を確認し、証人からも話を聞きます。そして、憲法と法律とに照らし合わせ、原告や検察官の訴えが認められるかどうかを、中立公正な立場から吟味し、判決を下します。

2009年から始まった裁判員制度では、一般市民が裁判員として刑事裁判に参加し、裁判官と共に考え、判決を下しています。

2.裁判官の役割・資質とは?

裁判官は中立公正に最も正しい判決を下すように努めますが、必ずしも原告と被告、検察官と被告人、そして家族や関係者の全員が納得できる判決を下せるわけではありません。

約束どおりや期待どおりのお金を支払ってもらえなかった原告は、生活に困ってしまうかもしれません。刑事裁判で有罪判決を受けた人は、仕事も信用も失ってしまうかもしれません。また、起訴された人が本当は罪を犯していなかったというケースもあります。一方で、裁判官が下す中立公正な判決によって、原告や被害者が心穏やかな生活を取り戻すきっかけをつかみ、被告や被告人が心を改めるきっかけを得ることもあります。

このように、裁判官が下す判決は人の人生に大きな影響を与えますから、裁判官の仕事は、非常に責任の重い仕事であり、人の人生の重要な局面に立ち会う仕事です。ゆえに、一切の先入観や偏見を捨て、法廷の人々の話に耳を傾けて、事実と法律にもとづいた判決を下さなければならないのです。

3.裁判官になるためには?

裁判官になるためには、司法試験に合格する必要があります。司法試験は難易度が高いため、まず大学の法学部に進学して、法律の基礎を徹底的に学びましょう。その後、ロースクール(法科大学院)に進み、2年間(または3年間)司法試験に向けた勉強をします。

司法試験合格後は、最高裁判所に設けられた司法研修所で1年の研修を経て裁判官になります。最初は判事補として、3人の裁判官と共に判決を下しますが、経験を積むと判事に昇進し、1人で裁判を担当できるようになります。

裁判官に求められるのは法律の知識だけではありません。年齢や職業や国籍が様々な原告・被告・被告人の人生や立場に思いをめぐらせる想像力が必要です。なぜ争いごとや犯罪が起きるのか、社会の抱える問題の根本的な部分に目を向け、広い視野で深く考える習慣を持ち、人の話に丁寧に耳を傾けましょう。高校生までは、国語科をよく勉強して思考力を鍛え、社会科を勉強して裁判の仕組みや社会の成り立ちを理解しておきましょう。

POINT

  • 人の人生を左右する重大な責 任を負う
  • 大学の法学部から法科大学院 へ進み、司法試験に合格後、 研修を受ける

関連情報

●裁判所

裁判所の仕事や裁判員制度の説明、採用 案内などを掲載

オススメの1冊

『ドキュメント 裁判官――人が人をどう 裁くのか』

(読売新聞社会部著/中公新書)

人が人を裁くということを、裁判官はど う考え、行っているのか。裁判官の責任 や苦悩も含めて知りたい人におすすめ

裁判官は国家公務員。判事になると 月収は約50万円。責任の重い仕事 だが、待遇は恵まれているといえる

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