06-03.盲導犬訓練士

自然・動植物に関わる仕事がしたい

こんな人に
オススメ!
  • 忍耐強い人
  • 視覚障がい者を支援したい人
  • 犬を育てる仕事がしたい人

1.盲導犬訓練士の仕事とは?

盲導犬訓練士の仕事は、盲導犬育成施設で、犬を盲導犬として活躍できるように訓練することです。盲導犬とは、目の不自由な視覚障がい者と一緒に外出し、歩行を助けるように訓練された犬のことです。盲導犬は、行く手に障がい物や段差があると、体につけているハーネスと呼ばれる器具の動きや、自らの体の動きで、視覚障がい者に知らせます。視覚障がい者と人混みの中を歩いたり、電車に乗ったりしても、おとなしく、忠実に視覚障がい者のサポートをこなします。一般的に盲導犬には、大きさが適していて性格が穏やかなことから、ラブラドールレトリバーが選ばれます。

盲導犬訓練士にとって最初の仕事は、盲導犬の候補となった犬たちにテストをすることです。怖がりや興奮しやすい性格の犬は、盲導犬には向いていません。体の大きさがちょうどよく、性格が落ち着いている犬を適性検査で選びます。

適性のある犬を選んだら、しつけをしていきます。まず、指示があるまで動かずに待っていることや、食事やトイレをがまんすることなど、基本的なしつけから教えていきます。次に、段差や障がい物があるときに知らせることを教えます。育成施設の中だけでなく、実際に外に出て、バスや電車・エスカレーターなどにも乗って訓練します。

訓練ができた犬は、まず視覚障がい者との宿泊生活を経験し、互いに打ち解けます。その後、視覚障がい者の家に行き、実生活の練習をします。この間は、盲導犬訓練士のベテランである盲導犬歩行指導員が付き添って手助けをします。

最終的に訓練した犬が盲導犬として活躍できるまでに成長し、視覚障がい者に引き取られてからも、盲導犬訓練士は飼い主となった視覚障がい者と連絡を取り合い、相談に乗ります。この一連の期間が約10カ月です。

2.盲導犬訓練士の役割・資質とは?

視覚障がい者は道路を歩くとき、白い杖を使って障がい物を見つけるか、他人に誘導してもらうか、盲導犬にサポートしてもらいます。杖を使う場合はゆっくりとしか進めませんし、いつも家族などに誘導してもらえるとは限りませんから、盲導犬が一緒だと、安心して気がねなく外出することができます。盲導犬訓練士は、盲導犬の育成を通じて、視覚障がい者の暮らしを支援しているのです

現在、全国にはおよそ30万人の視覚障がい者がいます。そのうち約1000人が実際に盲導犬を利用していて、8000人が盲導犬を利用したいと考えているという調査結果もあります。先進国の中では、日本は盲導犬の普及率が格段に低い国です。ラブラドールレトリバーが欧米の原産であり、日本では玄関で靴を脱ぐ風習があるなどの理由が影響しているのかもしれませんが、もっと盲導犬が普及すれば、視覚障がい者の人たちも安心して外出を楽しむことができるでしょう。

3.盲導犬訓練士になるためには?

盲導犬訓練士になるための1つの方法として、日本盲導犬協会付設の盲導犬訓練士学校に入学し、訓練士として必要な知識と障がい者福祉を学ぶ必要があります。訓練士学校の授業料は無料ですが、入学試験の定員は10名程度の狭き門です。さらに、訓練士学校の卒業生から日本盲導犬協会が盲導犬訓練士を職員に採用しますが、職員採用は欠員が出たときのみの募集のため、卒業しても盲導犬訓練士になれるとは限りません。入学したら、最初の3年間は研修生として犬の訓練法と障がい者福祉について学び、その後、盲導犬訓練士として経験を積んで、視覚障がい者に盲導犬との歩行の仕方を指導する盲導犬歩行指導員になります。

POINT

  • 盲導犬育成を通じて視覚障がい者を支援する仕事
  • 盲導犬訓練士学校で学ぶ
  • 訓練士学校を卒業しても、採用されるのは欠員が出たときのみ

関連情報

●日本盲導犬協会HP盲導犬訓練士学校の概要・カリキュラム・倍率・入学試験概要などを掲載している

オススメの1冊

『クイールを育てた訓練士』(多和田悟・矢貫隆著/文春文庫PLUS)テレビドラマ化された『盲導犬クイールの一生』のクイールを育てた訓練士の30年間の軌跡が描かれている

盲導犬訓練士学校は毎年必ず募集があるとは限らない。目指すのなら、募集を待つ覚悟が必要

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