看護師

患者の声を聞き、医師へ伝え、患者の治療をサポートする仕事

医療に関する仕事

こんな人に
オススメ!
  • 人をサポートするのが好きな人
  • 客観的に物事を判断できる人
  • 専門的な技能を身につけたい人

1.看護師の仕事とは?

看護師とは、病院や医院、診療所などで、患者と接しながら病気や怪我の治療をサポートする仕事です。

看護師の仕事は、大きく3つに分けられます。

①医師の指示により注射や点滴などで薬剤を投与したり、包帯を巻いて固定したりするなど、医師の仕事を円滑に進めるためのサポート業務

②入院・来院を問わない患者の多面的なサポート業務。これには、歩行困難な患者の介助、患者の意向を医師へ伝える、患者から不安や恐怖などをできるだけ取り除こうとする緩和ケアなどが含まれます。

③マスクや手洗いの奨励、自宅療養時のアドバイスなど、病気や怪我の予防、健康回復を目指した患者指導の業務

大きな病院で仕事をする場合、配属先により仕事内容が変わります。外来担当であれば、大勢の患者の受付や整理、検査室までのガイドや電話応対など、事務的な仕事が加わります。入院病棟では、毎日患者とコミュニケーションを取って容態を把握し、医師へ伝え、共有します。薬剤や備品の数量を確認することや、医師の少ない夜間に患者を見回って様子を確認すること、見舞客への対応など、様々な業務があります。手術室担当の場合は医師とのコミュニケーションが多く、手術器具の消毒洗浄や次の手術に備えた機器類の準備、後片づけ、手術中のサポートなどが仕事の大半です。

2.看護師の役割・資質とは?

求められる役割は、立場によって大きく異なります。

患者から見た場合は、医師と自分との間に立つ、いわば緩衝剤であり、心を許したい存在です。入院中でも楽しく会話を交わせるコミュニケーション力や、不安を敏感に察し、取り除いてくれる優しさを持ち、叱ってくれることもある真面目で頼れる人物であることが大切です。人が好きな人、相手の気持ちを察する優しさを持つ人、物事の良し悪しをきちんと指摘できる人が向いているでしょう。

一方、医師から見た場合は、診療をスムーズに進めるため、迅速な準備や処置ができるような人物であることが重要です。また、患者の立場に立つあまり、客観的に物事を把握・判断できなくなっては本末転倒です。

3.看護師になるためには?

看護師になるためには、大学や短期大学、専門の養成学校などで法律に定められた学科と実習を履修したあと、国家試験に合格しなければなりません。

以前は短大や養成学校から看護師を目指す人が大勢いました。『看護関係統計資料集』(日本看護協会)によると、2011年4月現在、修業年数3年の短大と養成学校はそれぞれ27校と512校でしたが、4年制大学でも看護師を目指せる学校が増え、200校を数えます。そのため、4年制大学から資格を目指す学生が増加傾向にあるのが現状です。これは、大学では専門科目数の多さから保健師などの資格もあわせて目指せるというメリットがあるからだと思われます。

看護師を目指すうえで学ぶ科目には看護学や衛生学などがありますが、高校生であれば、生物・化学・数学が最も関連度の高い科目となります。卒業後の就職については、各学校へ届く募集をもとに就職試験を受けるケースがほとんどです。

また、看護師と同様の職種として准看護師があります。これは都道府県の主催する試験に合格した者が取得できる資格です。仕事内容はほぼ同じですが、都道府県試験であるため、他の都道府県での就職を考える際には勤務地や勤務条件について注意が必要です。

POINT

  • 医師の指示のもとで患者の治 療をサポートする
  • 大学や養成学校などいくつか の進路が選べる

関連情報

看護職を目指す方へ(日本看護協会)HP

看護師・准看護師などの看護職を目指す人のために、おもな仕事や看護職に就くための方法などの情報を掲載

合格率:88.8%(第102 回・2013 年)

オススメの1冊

『その先の看護を変える気づき――学びつづけるナースたち』

(柳田邦男・陣田泰子・佐藤紀子編/医学書院)

いくつかのドキュメンタリーを通して、看護師に必要な気づき、体験の概念化などの重要性を紹介する

どんな人とも上手にコミュニケーションがとれるように色々な新聞や雑誌に目を通しておく

INTERVIEW

現役の看護師に聞きました

東京大学医学部付属病院

植草由貴さん

PROFILE

うえくさ ゆき
横浜市立大学 医学部看護学科卒業

祖父の入院をきっかけに医療職としての看護師を意識し始めた植草さん。 看護師の国家資格を取得したあとも、さらに上を目指して保健師の資格を取得。 大病院の病棟で患者さんと向き合う日々の中、看護師の仕事についてうかがいました。

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お仕事の内容は?

 入院病棟で日々患者さんと接し、精神的・肉体的にケアを すること、具合が少しでも改善するよう、医師と力を合わせ、 様々な病気と戦うことが私の仕事です。
 具体的には、まず担当の患者さんとコミュニケーションを とって、その日の容態や精神的な安定度合いを確認します。 点滴や採血、薬剤の投与、包帯の取り替えなどを行いながら、 雑談を交えてお話をうかがうことが多いですね。
 そうやって患者さんやそのご家族と接する中で、「もっと こうしてほしい」「この薬は体に合わないから変えてほしい」 などのご要望をうかがう場合には、きちんとそのご要望を医 師へ伝え、患者さんにとって最善の治療ができるように検討 を重ねていきます。
 こうした患者さんの意向や容態の変化は、日勤・夜勤の引 き継ぎ時に行うカンファレンス(情報共有の場)で、必ず情報 を共有します。そうすることで、私の退勤後に患者さんの容 態が急変しても、他の看護師が適切に対応できるのです。 夜勤の場合は、患者さんが寝ている時間なのでコミュニ ケーションをとる機会は限られますが、その分、点滴や心電 図、脳波計などのモニターから目を離さないこと、定期的に 巡回し、肉眼で患者さんの様子を確認することが重要です。
 他にもナースステーションにある薬剤や包帯、注射器とい った医療用具の在庫チェックを行い、必ず決まった数がそろ っているようにします。電話の受け答えや事務作業なども欠 かせない仕事です。

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このお仕事の醍醐味は?

 何よりも、患者さんからの「ありがとう」という言葉が、素 直に嬉しいです。起き上がれなかった人が車椅子で退院し た、あるいは車椅子の方が歩いて退院されたなど、少しでも 回復して退院する姿を見ると、本当に感動します。
 この仕事に終わりはありません。いくら医学書を丸暗記し ても、病気は星の数ほど。同じ病気でも、程度や苦痛の度合い は患者さんそれぞれで違う、オンリーワンのケースです。そ こにどう対応するかが一番の難しさでもあり、やりがいで す。だからこそ、若いうちから色々な病気や症状と出会い、学 んでいかなければと思っています。

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看護師を目指す人にアドバイス

 第一に体力。1日中動き回れるタフな持久力は必須です。 また、忙しい日が続いても自分の健康をきちんと維持できる 自己管理能力も重要です。
 精神面でも忍耐力が求められます。仕事上、患者さんと医 師との間に立ち、双方の歯車がうまく噛み合うよう配慮しな ければなりません。多少のことでもへこたれない気丈さ、た とえ気持ちが凹へこむようなことがあっても、患者さんの前では 元気と明るさを絶やさないことが大切です。
 こうしたことは一朝一夕に身につくものではありません。 高校生のうちから少しずつ訓練していきましょう。

ある日の植草さん

  

7:45

出勤。受け持つ患者さんの情報を夜勤の看護師と共有したあと、当日の予定を確認

8:30

業務開始。患者さんの朝食の摂取量や内服薬の確認、点滴の準備や確認など

13:00

手術から帰室した患者さんの 経過観察

13:30

昼のカンファレンス

14:00

術前準備、抗生剤の投与、翌日の検査や処置の指示など

15:00

本日の記録を書き始める

16:45

定時終了。勉強会や研修に参加

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