06-29.樹木医

自然・動植物に関わる仕事がしたい

こんな人に
オススメ!
  • 自然が好きな人
  • 植物を育てるのが好きな人
  • 植物について勉強するのが好きな人

1.樹木医の仕事とは?

巨樹・老樹の健康状態を診断し、治療を行う仕事です。

日本には各地に巨樹や老樹・古木林があります。それらは貴重な環境資源であり、私たち人間にとってはふるさとのシンボルや「緑の文化財」としても重要です。そのため、巨樹や老樹の保護・保存が進められていますが、中には環境の悪化や病害虫などの原因により、樹勢が衰え、適切な保護が必要なものもあるのです。

樹木医は、樹木の診断・治療の依頼があると、まずその樹木を見に行き、調査をします。調査のポイントは、樹高や樹齢・幹の太さ・葉の色や枯れ枝などの状況・根の張り具合・土の固さ・肥沃度や水分の具合などの土壌の状態・樹木の傷や腐朽の状態などです。

腐朽の状態を診断する際は、幹に穴を空け、中に空洞ができていないかなども確認します。

樹木の状態が診断できたら、健康状態に合わせて治療方針を考え、計画を立てます。このとき、樹木の健康状態を記したカルテと治療計画書を作成し、依頼者に見せて確認してもらいます。

治療では、病害虫の駆除や消毒・傷んだ枝を剪定するなどの外科手術・土壌の改良・周辺環境の整備などを行います。重機を使っての大がかりな移植や数年間にわたる治療もあります。病気の予防措置や定期的な健康診断なども行います。

また、住宅地の開発などでは、山林に自生する古木の移植に関してアドバイスをしたり、街の緑化計画や造園計画にアドバイザーとして参加することもあります。樹木医が治療する対象は、天然記念物に指定されている名木や老木・公園や植物園の巨樹・街路樹・個人宅の庭木など、依頼に応じて様々です。

2.樹木医の役割・資質とは?

木々は、人間の憩いの環境を作り、野生生物に生息環境を提供しているだけでなく、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の吸収、気温・湿度の調整や、森に水を保つ水源としての役割などがあります。

しかし森林では、林業者の高齢化と担い手不足により、木々の手入れが十分に行われなくなっています。一方、都市部では、公園や街路樹の整備によって緑地を増やす取り組みが進められてはいるものの、環境の影響で樹勢が衰え、病気になる木もあります。また、持ち主が代々大切にしてきた老木が病気になることもあります。

樹木医は、樹木の診断・治療の専門家として、多様な存在意義を持つ木々の生命を守っています

3.樹木医になるためには?

樹木医は、日本緑化センターが認定している資格で、資格審査に合格した人だけが樹木医として活動できます

樹木医の資格試験を受けるためには、7年以上の実務経験が必要です。大学の研究所や造園会社などに就職し、林業・植樹・緑化などの仕事で実務経験を積んでから、資格試験を受験しましょう。

また、樹木医補養成機関として登録されている大学で所定の科目を履修し、日本緑化センターの認定を受けると樹木医補の資格を得ることができ、さらに1年以上の実務経験があれば樹木医の試験を受けることができます。

なお、樹木に関わる資格としては、樹木医の他に松保護士があります。松保護士は、松を特有の害虫から保護すると共に松の文化的価値を広く一般に伝える、松のエキスパートです。

POINT

  • 巨樹や老木の診断・治療をする
  • 日本緑化センターの資格試験に合格する
  • 資格試験の受験には実務経験が必須

関連情報

●日本緑化センターHP樹木医になるまでのプロセスや、樹木医になるための研修制度、資格審査などについて掲載している。募集案内のダウンロードもできる

オススメの1冊

『街の木のキモチ樹木医のおもしろ路上診断』(岩谷美苗著/山と溪谷社)樹木医が身近な街路樹や庭木の気持ちを診断。樹木医が樹木を見るときの視点や知識がわかる

フリーで働く樹木医もいるが、独立して成功するためには造園会社や自治体担当者などの広範な人脈が必要

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