08-01.電車の運転士

旅客から貨物まで、列車を安全かつ快適に運転する仕事

乗り物やITに関わる仕事がしたい

こんな人に
オススメ!
  • 列車が好きな人
  • 時間管理をしっかりと行える人
  • 健康管理ができる人

1.電車の運転士の仕事とは?

電車の運転士とは、電車(動力車)を運転する資格を持ち、旅客から貨物まで、公共交通機関たる列車の運転に携わる人のことです。

運転席を外から覗いてみると、座ってレバーを操作しているだけに見える電車の運転士ですが、「乗客を安全に目的地まで運ぶ」「時間どおりに運行する」という2つの義務を両立させるため、様々な作業をこなさなければいけません。車庫では、電車が正常に加速・減速するか、搭載機器に異常はないかなど各車両を点検し、駅では車掌と連携して乗客とホーム上の安全を確認します。走行中は常に信号機や踏切など、指差称呼により意識的に安全確認を行い、ダイヤグラム(ダイヤ・列車運行図表)と時計を見比べながら、時間どおりの運行を目指します。揺れや振動を発生させない運転操作も大切です。司令所(指令所)からの情報・指示に耳を傾け、全線の運転状況や進路上の安全を確認し、トラブル発生時は事故の拡大防止と乗客の安全確保に全力を尽くすなど、運転士は、運行に関わるあらゆることを1人でこなしているのです。

特例として、次の交代駅へ向かう運転士やレールを点検する保線員、技能講習中の見習い運転士などを同乗させることがありますが、原則として、運転台に入れるのは運転士1人です。乗客の生命と財産の守り手として、運転士の責任は非常に重いといえるでしょう。しかし、それだけやりがいが大きく、名誉な仕事ともいえるのです。

2.電車の運転士の役割・資質とは?

「何よりも安全で、可能な限り正確に」というのが、公共交通機関である電車の運転士へ課せられる大きな義務です。

運転中には、信号機などの設備故障や乗客の中に急病人が発生するなど予期せぬ事態も起こりえます。すると、予定されているダイヤから時間がずれ込みますが、それでもむやみに焦らないことが重要です。何よりも安全を第一に考え、冷静さを失ってはなりません。感情をコントロールできる人、どんなときにも冷静でいられる人に向く仕事といえます。

また、安全に運転するためには体力と健康も重要です。どんな長距離の列車でも、乗務中は運転席で座りっぱなしです。中座することはできません。それに耐えうる持久力も大事でしょう。もちろん、体調不良のまま乗務することは禁止されています。アルコールの摂取や睡眠時間の調整、日々の健康の維持など、徹底した自己管理が求められます。

3.電車の運転士になるためには?

電車の運転士になるためには、運転士希望として鉄道会社の採用試験を受け、就職するのが一般的です。しかし、入社後すぐに運転士になれるわけではありません。まずは沿線の駅に勤務し、駅務を数年こなします。次に車掌の登用試験を受けて合格し、車掌業務を経験したあとに初めて運転士の登用試験を受けることができます。国の定める基準にもとづく身体検査や適性検査などに合格すると、運転士見習として国土交通省指定の動力車操縦者養成所へ入所します。

養成所では3~4カ月間の学科講習後、学科試験を受験します。合格すると実際の路線で4~5カ月にわたる技能講習に臨み、技能試験に合格すると、ようやく動力車操縦者運転免許証が交付され、運転士としての勤務がスタートします。

運転免許証には蒸気機関車・電気車・内燃車(ディーゼル車)・新幹線電気車などの他、甲種乙種・第一種・第二種と細かい分類があります。鉄道会社の所有車両に対して免許を取得する必要があるため、運転したい車両がある人は、その車両を所有する鉄道会社を目指しましょう。

POINT

  • 列車を安全かつ快適に運転する
  • 数年間の業務と専門講習を受けて動力車操縦者運転免許を取得する

関連情報

●日本鉄道運転協会 HP

協会主催の講習会(法人会員の社員対象)や運転技術に関する出版物などの情報を提供している

オススメの1冊

『電車の運転――運転士が語る鉄道のしくみ』

(宇田賢吉著/中公新書)

元JRの運転士である著者が、職人技的な運転技術と精緻な運転システムを解説した1冊

シミュレーターや運転席を体験できる一般公開日を設けている鉄道会社もある

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