ファッションデザイナー

コンセプトの立案から完成まで、衣服製作に関わるプロデューサー的存在

ファッションに関する仕事

こんな人に
オススメ!
  • 服装などファッションにこだわりのある人
  • デザインに興味がある人
  • 流行を分析することに興味がある人

1.ファッションデザイナーの仕事とは?

デザインを中心に衣服の製作に携わる仕事です。アパレルメーカーやデザイン事務所に所属している人と、フリーランスで活動している人に大きく分かれます。どちらも基本的には対象や市場の流行傾向をふまえて、製品の企画コンセプトを決めることから仕事が始まります。誰が、どのような場面で着る服を作るのかを考え、それを企業内やクライアントに提案し、合意を得て初めて製品化に向けて動き出します。

衣服は製品の完成までに、パターン(型紙)製作・生地の手配・サンプル縫製・工場の生産ラインの確保など、様々な過程を経ます。ファッションデザイナーがおもに担当するのは第一段階のデザイン画の作成です。ただし、この時点ですでに生地・シルエット・縫製などのイメージはある程度固めておく必要があります。

その後、型紙を製作するパタンナーや縫製・プレス担当者に注文や指示を出しつつ、当初のコンセプトとズレていないか、試作品をチェックしながら調整していきます。

想定する販売価格をもとに採用する生地を変更するなど、原価管理もファッションデザイナーの大切な仕事です。いくら高品質な生地と手の込んだ縫製で製品を仕立てても、価格が高くなれば想定していたターゲット層に製品を買ってもらえないかもしれません。

ファッションデザイナーとは、企画考案から完成まで衣服製作に関わるプロデューサー的な存在ともいえるでしょう。

2.ファッションデザイナーの役割・資質とは?

企業に所属するファッションデザイナーの場合、「春夏モデル」といったように、あらかじめ納期や販売時期が決まっている製品を製作することがほとんどです。

そのため、自分の感性に沿って好きな衣服を作るのではなく、市場の傾向から将来のトレンド(流行)を予測する市場分析力や、納期までに製品を完成させるスピーディーな判断力と遂行力が問われます。もちろん、コンセプトの提案から縫製といったそれぞれの製作過程で、説明能力が問われる場面も少なくありません。

製作の完了が終わりではなく、売り上げをチェックするのも大切な仕事の1つです。売り上げが良くない場合は、どこに問題があったのか、反省点や改善点を次のシーズンの製品に活かすことも重要です。逆に製品の売り上げが良ければ、自分の発想力や市場分析力に対する自信と、続く商品開発の原動力につながります。地道な作業の積み重ねを経て、自分の仕事が世の中とリンクしたことを実感できる魅力的な体験となるでしょう。

3.ファッションデザイナーになるためには?

企業のデザイナー・フリーデザイナーのどちらも、服飾専攻科のカリキュラムがある大学・短大や、服飾系の専門学校の卒業者が大半を占めます。それぞれの教育機関でパターン製作・縫製・染色などの生産工程を一通り学んだうえで、ファッションデザイナーの道を選ぶのが一般的です。

専門学校などで様々な生産工程を学ぶことで、「パタンナーになりたい」「縫製が向いていそう」などと自分の適性に気づく人もいます。一概に服づくりといっても、工程によって役割は全く異なります。自分のしたいことを明確にするためにも専門教育機関への進学はメリットが大きいといえます。

学校によっては、外部のコンテストなど、発表や腕試しの機会を紹介してくれるところもあります。自分の作品について客観的評価を得られる貴重な経験です。仲間と切磋琢磨する中で感性を磨きましょう。

POINT

  • 衣服の製作過程全般に関わるプロデューサー的存在
  • おもにデザイン画の作成を行う
  • 市場傾向に対して常にアンテナを張る

関連情報

週刊ファッション情報 HP

業界ニュースやファッションショー、コレクション模様などを掲載

オススメの1冊

『装苑』

(文化出版局)

創刊77 年の歴史を持つ女性向け月刊ファッション誌。業界紹介から若手スタイリスト特集まで幅広いテーマを取り扱う

企業で経験を積んで、その後独立してフリーで活躍する人も少なくない

INTERVIEW

現役のファッションデザイナーに聞きました

クロスプラス株式会社

栗田 麻奈美さん

PROFILE

くりた まなみ
常盤女学院専門学校卒業

 小さい頃からデザインをすることが大好きだったという栗田さん。ファッションデザイナーとして働くようになってから、衣服に対する見方も変わったそうです。
 衣服を作るという仕事の醍醐味や求められる能力についてうかがいました。

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お仕事の内容は?

 私の肩書はデザイナーですが、デザイン画を描く業務は全体の3割ほどです。型紙を作るパタンナーと一緒に型紙の製作を進めたり、縫製や工場生産用に仕様書を書いたりと、製品が出来るまでのすべての工程に携わっています。
 当社の場合は、パンツやカットソーなどカテゴリーによって担当デザイナーがさらに振り分けられています。私はブランドのコンセプトに沿うように、統括責任者として各製品のディレクションを行っています。多くの人たちとの共同作業になるため、説明能力も問われます。
 また、海外の生産工場に出向いてサンプルの検品を行うこともあります。仕上がりが常に完璧なイメージどおりの状態とは限りませんので、そのような場合には縫製などの指導をして、製品について一生懸命に説明します。納期が迫っている製品の場合には、中国や韓国の現地メーカーまで足を運んですぐに手配できる生地や糸をセレクトし、現地でサンプル仕様書を作成して依頼を済ませることもありました。スケジュールによっては、帰国する頃には早速サンプルが送られてくるような、製作スピードが重視される案件もあります。
 デザイナーは感性の仕事といわれることがありますが、製品には納期や原価など様々な制約があります。例えば高級な生地を用いる場合や、手間のかかる縫製でオーダーする場合となると、原価はその分高くなってしまいます。数ある制約の中で、トレンドの傾向を取り入れつつ製品を作り上げていく。つまりセンスだけでなく、いかに創意工夫をして製品として成立させるかを考えるのが、私の仕事ともいえます。

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このお仕事の醍醐味は?

 人気のデザイナーやパリコレのデザイナーなど、ときにはあこがれの人と一緒に製品を作ることもあり、そういった方々と同じ仕事に携わるのは、やはり大きな刺激になります。
 自分の手がけた製品が店頭で並んでいるのを見るときも、仕事の醍醐味を感じる瞬間の1つです。ただ、それで終わりではありません。もし売り上げが伸び悩んでいる製品があれば、サイズ感・デザイン・プリントの柄など複数面から原因を洗い出します。売り上げデータはカラー別でもチェックし、次のシーズンの製品を企画する際に役立てます。
 休日はよくファッション店に足を運び、トレンドをチェックしていますね。好きなことなので、負担に思うことはほとんどないですよ。

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ファッションデザイナーを目指す人にアドバイス

 この仕事で最も大切な資質は、衣服が好きだということに尽きます。高校生のうちは、まず好きな服やファッション誌について、それらのどこに自分は惹かれるのか、「好き」の理由をとことん掘り下げてほしいですね。また専門の教育機関に進学することで、自分の適性も把握しやすくなります。私も専門学校に進みましたが、同じ道を目指す仲間を見つけるためにも良い選択肢だったのかなと思います。

ある日の栗田さん

  

9:30

出勤。メール確認

10:00

情報交換会議

11:00

企画打ち合わせ。商談準備(アイテム構成・スタイリング作成)

12:00

昼食

13:00

得意先のバイヤー(買い付けをする人)と商談(デザイン・素材・カラー・価格設定・納期の確認)

16:00

生地屋や工場と納期・価格設定などの交渉

17:00

サンプル依頼・修正。シルエットの確認やアイテムごとの素材のあて込みなどから具体的な仕様書を作成

18:10

終業、帰宅。残業の場合も

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