10-30.装丁家

おしゃれに関わる仕事がしたい

こんな人に
オススメ!
  • 本の表紙などのデザインに興味がある人
  • 書籍全般に興味がある人
  • 周囲の人の意見を集約できる人

1.装丁家の仕事とは?

装丁家は、書籍の顔である装丁をデザインする仕事です。一般的に装丁とは、書籍のカバー・表紙・「扉」と呼ばれるタイトルが印刷してある1ページ目・本に巻かれてある帯のことを指します。装丁家の中には、本の中身のデザインも手がける人もいます。また、装丁の仕事だけをしている人はほんのひと握りで、イラストレーターやグラフィックデザイナーなどを兼任している人が多い仕事です。

装丁家には、書店やネットショップにおいて一目で書籍の内容をイメージでき、読者の興味を引くようなデザインが求められます。編集者や著者と相談しながら、さらには原稿段階の書籍の内容も読みながら、デザインを詰めていきます。

デザイン以外にも紙の色や質感などについても注意を払い、動物の革などを装丁に用いる場合もあるので、デザイン的な知識と共に素材選びも重要な仕事の1つです。また、イラストや写真など素材を1つのデザインとしてまとめるために、現在ではグラフィック系のパソコンソフトを使用して作品を作成することが多いです。

2.装丁家の役割・資質とは?

装丁家には、書籍を多くの人に手に取ってもらえるためのデザインが求められます。書籍の内容をくみ取りながら、読者が興味をそそられるデザインの手法を複数持ち合わせる技術力が必要です。

装丁には、編集者や著者の意見が大きく影響します。また、イラストや写真・人形などを用いて装丁に使用する素材を作成することもあります。編集者や著者とコミュニケーションしつつ、意図に合った独自の作品を形にしていく調整能力も大切です。

デザインの手法の他にも、文字の書体や印刷知識・製本の知識など本に関わる総合的な知識が求められます。内容によっては、本の流通形態も知っているとデザインの方向性を絞りやすくなるでしょう。

何よりも本が好きで、特に書籍のデザインに強い興味がある人に向いているでしょう。

3.装丁家になるためには?

装丁家になるために、特に必要な資格はありません。大学・短大や専門学校などでデザインを学び、出版社のデザイン部や編集プロダクション・デザイン事務所で実務経験を積むのが一般的です。また、造本や装丁のカルチャー教室で学んだ人や、編集者が装丁家になるケースもあります。自分の好きな装丁家に弟子入りして修業するのも1つの道でしょう。

また、美術館などで作品を見ながら美術的な手法を自分の中でストックすることが大切です。色彩感覚など過去の作品の技法を自分の中で消化しておくことは、装丁家にとって大きな武器になります。

装丁のみの仕事で生計を立てている人はごく限られています。装丁だけでなくブックデザイナーとしての技能を出版社や編集プロダクションから求められていることが多いのが実状です。書籍の中身のデザインをこなせるエディトリアルデザインの技能があれば、仕事の幅は広がるでしょう。また、装丁に使用するイラストや写真を編集・加工できる技術があるとよいでしょう。近年では、素材をまとめ上げてデザインするのにコンピュータを用いるため、DTP系の技能を習得しておく必要があります。

装丁家の中には、過去の名作小説に自分なりの装丁をデザインして腕を磨いた人もいます。作品を作り続け、作品集にして出版社などに売り込みに行ってもよいでしょう。

POINT

  • 読者の目を引く装丁のデザインを行う
  • ブックデザイン全般ができると仕事の幅が広がる
  • 装丁の作業をしている会社に対して営業活動も行う

関連情報

日本図書設計家協会 HP

装丁・装画や印刷・造本などを手がけるクリエイターの団体。トークショーや展覧会などの情報も掲載している

オススメの1冊

『装丁を語る。』

(鈴木成一著/イースト・プレス)

個々の書籍を引き立てる演出法やその根源となるアイディアの発想法を解説した1冊

作家によっては、装丁家を指名する人もいる。作品によっては歴史に残る仕事となる

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