ピアニスト

ピアノを演奏することで、人の心を動かす仕事

音楽に関する仕事

こんな人に
オススメ!
  • ピアノを弾くのが好きな人
  • ピアノを通じて人の心を動かしたい人
  • 向上心と情熱を持っている人

1.ピアニストの仕事とは?

ピアニストは、ピアノを演奏することで人に感動を与え、プロとして報酬をもらっている人のことです。

クラシックを得意とする場合はオーケストラの一員として、おもにコンサートホールを舞台として演奏活動を行います。また、演奏活動とは別に演奏をCDなどに収録して販売するケースも多いです。

ジャズやポップスなどを得意とする人はバンドを組むことが多く、おもにコンサートホールやライブハウスなどを舞台として活動しています。クラシック同様、CDを販売する人も多くいます。

ただし、そうした演奏活動だけで生活が成り立つピアニストは、ほんのひと握りです。そのため、コンサートなどでの演奏活動以外にも様々な仕事をしています。例えば、ホテルやバーのラウンジでの演奏や他の歌手のバックバンドとしての演奏、または歌手のレコーディング時の演奏を担当する場合もあります。オリジナルの曲が認められれば、作曲家として楽曲の制作依頼を受けることもあります。身近なところでは、ピアノ教室の先生をしている人もたくさんいます。

様々な活躍の場があるピアニストですが、その仕事の根本には、芸術性豊かな音を奏で、聴く人の心へ届け、心を動かすという目標があります。また、そうした音楽に親しむ機会を増やし、音楽を愛する人を増やしていくこともピアニストの仕事の1つといえるでしょう。

2.ピアニストの役割・資質とは?

ピアニストは、ただ譜面を追って音を出していればよいのではありません。譜面の奥に隠れている作曲家の感情を感じ取り、ピアノを通して表現できたとき、初めてピアニストの演奏は感動的なものとなります。まずは繊細で豊かな感受性を持っていることが重要です。

一方で、確かな演奏技術も必要です。ピアニストは、その技量を磨くために日々練習に明け暮れます。体調のすぐれない日も、気分が滅入ってうまく弾けない日もくじけずに努力し続ける根性と、常に上を目指し続ける向上心、そして情熱が必要不可欠です。

また、十分な体力も大切です。豊富な練習量を支えるためにも、演奏本番の緊張を乗り越えるためにも、心・技・体いずれの向上のためにもたゆまぬ努力を続けなくてはなりません。

3.ピアニストになるためには?

どのようなピアニストを目指すかにもよりますが、まずは音楽大学を目指すのが一般的です。ピアノの性質や演奏技術、音楽に関する専門的な知識を学ぶことで、演奏に磨きがかかり、深みが出るようになります。

海外の音楽大学を目指す場合は、留学先となる国の言語を日常会話ができる程度まで習得しておくことが重要です。入学や卒業など、年度の区切りが日本とは違う国も多いので、志望する際にはきちんと下調べもしておきましょう。

ピアニストは技術職ですから、日々の練習は必須です。そのうえで技量を試すコンクールやオーディションに積極的に挑戦しましょう。他人の演奏を見聞きする中で自分に足りない部分に気づく絶好の機会となるはずです。さらには、優秀な賞をもらうなどして、音楽事務所に認められて登録されれば、プロのピアニストへの道に大きく近づいていきます。

また、良き指導者や仲間を持つことも大切です。感動的な音楽は個人の力量のみによるものではないことを自覚しましょう。

POINT

  • ピアノの演奏を通して人の心を動かす
  • 豊かな感受性と練習し続ける根気・向上心が必要
  • 音楽大学を目指し、ピアニストになるのが一般的

関連情報

及川音楽事務所 HP

クラシック音楽を専門に、所属アーティストの活動を紹介。オーディションの案内も掲載されている

オススメの1冊

『ピアニストならだれでも知っておきたい「からだ」のこと』

(トーマス=マーク・トム=マイルズ・ロバータ=ゲイリー著/春秋社)

痛みやコリを感じず快適に演奏する姿勢のコツを伝授

洋の東西を問わず、文人や偉人の名著を読んでおくことが、精神的な助けとなる

INTERVIEW

現役のピアニストに聞きました

及川音楽事務所

森岡 薫さん

PROFILE

もりおかかおる
ザルツブルク・モーツァルテウム音楽院卒

子どもの頃から「ピアノ」と聞くだけでときめき、ドキドキしていた森岡さんは、壁に何度ぶつかってもピアノがあったからここまで来られたと断言します。
コンサートに向けた練習の合間に、ピアニストの仕事についてうかがいました。

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お仕事の内容は?

 大きな仕事として、コンサートホールなどでの演奏活動があります。1・2カ月に1回くらいのペースで、ときには数名の出演者と共演し、ときにはソロでコンサートを開いています。コンサートごとにテーマが決まっているので、それに合わせた選曲や弾き方、衣装なども関係者と話し合い、当日まで毎日練習とリハーサルを重ねます。
 音楽CDを発売したこともあります。そのときには事務所の方と選曲からジャケット用の衣装、イメージなどを決めて、何日間かスタジオにこもって収録しました。
 それ以外の日は、ピアノ教室を開いています。今のピアノ教室は昔のように少年少女ばかりではなく、幼い子どもからご年輩の方まで幅広い年齢の方々が生徒として通ってきます。
 生徒さんたちと一緒に、定期的に発表会も開いています。1人ひとりの力量に合った曲目を選び、練習することになります。いったん発表会の開催を決めると、会場探しやプログラムの作成などもあって、結構忙しいですね。
 教室の生徒も私自身も、どんなにうまく弾いても必ずその先に未挑戦の曲があり、まだ知らない苦労もありますが、それが何より大きな楽しみでもあります。
 音楽に終わりはありません。常に「音」という漠然としたものを追いかけ、必死で追いつこうとする。そんなファンタジーを含んだ仕事をするのがピアニストなのだと思います。

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このお仕事の醍醐味は?

 それよりも演奏やピアノそのものに大きな魅力を感じています。うまく演奏できたときには、割れんばかりの拍手をお客様からいただき、この上ない充実感に包まれます。逆にうまく演奏できなくて落ち込んだときや日常生活で凹へこむことがあったときには、ひたすらピアノを弾きます。無我夢中で弾くうちに気持ちが軽くなり、ポジティブになれる。そんなピアノの魅力に私は惹きつけられています。

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ピアニストを目指す人にアドバイス

 ピアノ教室・音楽大学・留学先の名門校など、どこであっても師弟関係が大きく影響します。金銭的なバックアップや運も小さくない要素です。希望する進路先をよく調べたうえで、家族や周囲の人々とよく相談して決めることが大切です。
 そのうえで改めて、「本当にピアノが好きなのか?」と考えることが大切です。ピアノを弾かなくても平気で過ごせる、あるいは練習をさぼっても平気な人なら、技量があってもピアニストには不向きです。逆にもし、「ピアノ」と聞くだけで胸が高鳴り、弾かないと落ち着かないような人であれば、ピアニストに挑戦してみる価値があると思います。

ある日の森岡さん

  

12:00

昼食後、コンサートのために軽く練習

13:00

移動。楽屋入りして、他の演奏者や出演者などと段取りを確認。通しでリハーサル

15:30

会場のピアノを使って予行演習

17:00

装替え、メイクなど

18:00

開場。楽譜を見ながら携帯プレーヤーで音楽を聴くなどして集中力を高める

18:30

開演。出演者が複数いる場合は、適度な緊張を途切れさせないようにしながら出番を待つ。演奏時は最大の集中力と適度な緊張感を持続させる

20:30

全員の演奏が終了し、閉幕。その後、打ち上げ(会食)の場合も

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