12-33.指揮者

個性や特技を活かした仕事がしたい

こんな人に
オススメ!
  • 音楽と楽器に対する深い理解がある人
  • 大勢の人をまとめ上げる能力がある人
  • 音を細部まで聞き分ける能力がある人

1.指揮者の仕事とは?

オーケストラや合唱団の演奏会などで、楽器演奏者に音の「入り」や「切り」の指示、テンポ・強弱など演奏の指示を与え、演奏者全体をまとめる仕事です。演奏会本番の指揮だけでなく、リハーサルで音楽のイメージを演奏者に伝えることも重要な仕事です。交響楽団などに所属している指揮者は、楽団による音楽演奏の総責任者という要素も強く、プロデューサーとしての資質も必要です。

指揮者として大事なことは、音楽と楽器に対する深い理解のみならず、作曲家の意図をくむ想像力、演奏家たちの才能を引き出す指導力、カリスマ性、団員を力強くリードする音楽的センスとリーダーシップといった様々な能力を備えていることが不可欠です。

世界的に著名な指揮者の中には、楽団に所属せずに活動する人も多くいます。音楽会のポスターなどでは指揮者の名前が一番先頭に表記されますので、まさに「オーケストラの顔」ともいえるでしょう。

2.指揮者の役割・資質とは?

指揮者は演奏される曲を熟知していなければなりません。したがって、ピアノなどの楽器で実際に演奏して、音を確かめられる技能が要求されます。ピアニストのように流暢に弾くことのできる能力は必要ありませんが、何段にも分けて書かれた楽譜(総譜)の音を同時に読み取る能力が要求されます。中には、ピアニストなど演奏家から指揮者に転身した人も多くいます。

指揮者コンクールでは、間違い探しと呼ばれるような課題が出されます。オーケストラの演奏家にわざと間違えた音を演奏させ、受験者がその間違いを指摘するものです。その場で音を聞き取る能力や、ズレている音を指摘して正す能力が試されます。

作曲に関する知識・和声学・対位法・楽式論なども必要です。また、編曲の技能も当然習得しているべき技術といえます。先に挙げた演奏家のみならず、作曲家から指揮者に転身する人もいます。

楽器も時代によって変化を遂げており、クラシックの場合には、作曲された当時の楽譜のままに演奏しても、現代の楽器では作曲者の意図を十分に再現することはできないといわれます。各時代の音楽史の深い知識も重要です。

3.指揮者になるためには?

指揮者になるためには、子どもの頃から習得しているべき音楽的素養のみならず、演奏者が奏でる音を細部まで聞き分けることが大切です。演奏者が正しい音を出しているかどうかを判断できなければならないからです。

オペラなどでは、声部の配置をバランスを良く配分することも指揮者に与えられた使命です。指揮者の位置で聴く音と、客席で聴く音ではバランスが違って聞こえるため、経験を積む中で想像力と判断力を磨く必要があります。

指揮者になるための道としては、音楽専科のある高校や音楽大学の指揮科で学び、海外で指揮者に師事し、個人教授を受けるのが一般的です。特に、コンクールで入賞するためには、音楽に関する高度な知識や技術ばかりでなく、卓越した芸術感覚も必要になります。

「指揮者は総理大臣になるより難しい」といわれているほど狭き門の職業です。音楽に携わる職業の中でも、高い音楽的資質と並外れた努力の積み重ねが必要な仕事といえるでしょう。著名な指揮者になると、世界各地で最高レベルの楽団やオペラなどを指揮することもあります。

POINT

  • 楽団を率いる者としての知識と技術、指導力が必要
  • 国際コンクールの入賞を目指して日々研鑽を積む

関連情報

東京国際音楽コンクール〈指揮〉(民主音楽協会) HP

3 年に1 度開催される指揮者コンクールの概要をはじめ、大会レポート、入賞・入選者のその後の活躍を紹介

オススメの1冊

『ぼくはいかにして指揮者になったのか』

(佐渡裕著/新潮文庫)

正式な教育を受けていないのに、なぜ巨匠バーンスタインに認められることになったのか。世界中の名門オーケストラで指揮棒を振る著者の半生記

海外の指揮者コンクールに優勝した若手の指揮者の報酬は、1つの公演で20 ~30 万円程度である

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