01-92.公証人

人の役に立つ仕事がしたい

こんな人に
オススメ!
  • 法律の仕事に携わりたい人
  • 人との約束に責任を持てる人
  • 文書作成が得意な人

1.公証人の仕事とは?

公証人は、依頼を受けて公正証書の作成を行います。公正証書とは、法律に則って作成された契約書や権利書のことで、証拠としての法的な効力を持ちます。

例えば、ある人物が個人的に作成した遺言書は法的な効力を持たず、本人の死後に遺産相続の裁判が起きた場合、その遺言は証拠として認められるとは限りません。一方、公証人に依頼して遺言書を作成した場合、その遺言書は法的な効力を持ち、遺産相続の裁判が起きた場合でも証拠として確実に認められるものとなります。

重要または高価な物品の貸し借りを行うときも、公証人が貸し手・借り手の依頼を受けて、貸し借りが行われるときの物品の状態を記録した公正証書を作成します。公正証書によって貸し借り時の物品の状態を記録しておくことで、物品を損傷した場合の弁償を公正に行うことができます。お金や土地・建物の貸し借りを行うときや重要な契約書を交わすときも、公証人が依頼を受けて事実内容を記録し、公正証書を作成します。

その他、公証人には「認証」という仕事もあります。「認証」とは、会社が作成した文書について公的に認めることで、「認証」によりその文書が正式なものであることが証明されます。また、「認証」に加えて「確定日付の付与」も公証人の仕事です。これは、個人が作成した文書について、それが作成された日付を公的に認めるもので、先に挙げた「認証」と似ていますが、公正証書の作成、私文書の認証と共に公証人の仕事の1つです。

2.公証人の役割・資質とは?

私たちが誰かと約束を交わすとき、その約束の内容を残すために文書を作成することがあります。しかし、個人的に作成して交わした文書は、あとで個人が書き換えたり複製するなどの可能性があり、どの文書が正しく約束を証明するものなのかがわからなくなります。そのため、個人的に作成された文書は混乱を招きやすいとされ、裁判に発展した場合には証拠として認められるとは限りません。

一方で、公証人が作成する公正証書は、公的に認められた文書として個人が書き換えることはできません。裁判においても、公正証書が証拠として法的な効力を発揮します。公証人は、公的な証明書を作成する権限を与えられた人物として公正証書を作成・発行し、また個人が作成した文書を公的に認める「認証」を行うことによって、社会の秩序を守るという役割を担っているのです。

3.公証人になるためには?

公証人は、 30 年以上の実務経験がある裁判官・検察官・弁 護士で、公証人になることを希望した人物から任命されることが慣習となっています。公証人法では、公証人試験に合格して研修を受けた人が公証人として法務大臣に任命されることになっていますが、実際にはこの試験は実施されておらず、上記のような慣習で公証人が選ばれています。

したがって、公証人になるためには、司法試験に合格し、裁判官・検察官・弁護士になって長年経験を積む必要があります。まずは大学の法学部に入学して法律について学び、卒業後は法科大学院(ロースクール)に進みましょう。

公証人は国家公務員ですが、指定された地域に自分で公証人役場を開き、書記などを自分で雇って仕事をします。国から俸給をもらうのではなく、依頼人から受け取る手数料を収入とします。いわば小さな会社の経営者のようなものです。自分の事務所を開業している弁護士と似ている点です。

POINT

  • 証拠としての法的効力のある 公正証書を作成する
  • 30年以上の経験がある裁判 官・検察官・弁護士から任命 される
  • ?法学部→ロースクール→司法 試験合格を目指す

関連情報

日本公証人連合会 HP

Q&Aでは、遺言・離婚・賃借などで、 公正証書の作成の重要さがわかる

合格率(司法試験):25.1%(2012年度)

オススメの1冊

『公正証書 活用のしかたと作成の手引き』

(千賀修一著/日本実業出版社)

暮らしの中のどんな場面で公証人が活 躍しているのかわかる

東京や大阪などの大都市では、年収 が数千万円にのぼる公証人もいる

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